【簡単】式による説明は3ブロック構成

教育

式による説明とはなんぞや?文字を使うメリット

まず、文字を使うメリットは何なのか?を知っておきましょう。

文字を使うメリットは全ての場合をまとめて表せるところです。

例えば、①2つの続いた整数をすべて書き出してくださいと言われたらどう思いますか?2つの続いた整数は「1、2」「2、3」「3、4」・・・というふうに一つ一つ全部を書いていくことになります。無理ですよね。笑

しかし、これを文字式を使うと、、、

「n、n +1」

とまとめて表せます。

nにどんな整数が入ったとしても、自動的に2つの続いた整数になることが分かります。

このように文字を使えば、全ての場合をまとめて一つで表すことができます。このメリットを使って、数や図形のもつ性質を説明して行きましょうというのが式による説明なんですね。

例題、3つの続いた偶数の和は6の倍数である

3つの続いた偶数の和は6の倍数である。

これは数の性質です。試しに3つの続いた偶数をチョイスしてみましょう。なんでもいいですよ。不思議なことに6の倍数になって行きます。

例えば、8、10、12にしましょうか。

8+10+12=30

6×5=30

ほら、6の倍数になりました。

3つの続いた偶数の和は6の倍数、これは数の性質なんです。

ただ、この3つの続いた偶数の和を説明するために、全ての場合を数だけで表すのは大変ですよね。2+4+6、4+6+8、6+8+10・・・

というように3つの続いた偶数をたしてみて、全ての場合で6になるかどうか確認するのは無理ですよね。

しかし、文字式を使ったらワンセットで説明できます。文字を使えば全ての場合をまとめて表せますからね。

偶数を文字で表す

まずは偶数を文字を使って説明します。偶数は2の倍数なので、nを整数とした上で、2nと表せます。

nにどんな整数が入ったとしても、偶数になります。

ちなみになぜnなのかは特に意味はありません。好きなアルファベットを選んでもらって大丈夫です。

3つの続いた偶数を文字で表す

では、3つの続いた偶数を表すにはどうしたらいいでしょう。

6、8、10を例にとると、(2×3)(2×4)(2×5)という関係が見えます。かける数を見てみると3、4、5と1つづつ増えていることが分かります。

よってこれを文字で表すと、

2n、2(n+1)、2(n+2)

nに3を代入すると、6、8、10になることが分かります。

3つの続いた偶数の和が表せました。

3つの続いた偶数の和は6の倍数

3つの続いた偶数の和は、

2n+2(n+1)+2(n+2)

と表せます。

これを計算します。かっこを外して、同類項をそろえると、

6n+6

これを6×(整数)の形にしたいので、分配法則を逆に使って、

6(n+1)

nは整数なので、n +1も整数です。6×(整数)になりました。

したがって、3つの続いた偶数は6の倍数であることが分かりました。

解答の仕方

式による説明の答え方は、説明文です。説明文の構成は決まっています。

まずは、解答を見てみましょう。

偶数は2の倍数なので、整数nを使って、2nと表される。3つの続いた偶数をnを使って表すと、2n、2(n+1)、2(n+2)となる。
よってそれらの和は、2n+2(n+1)+2(n+2)=2n+2n+2+2n+4=6n+6=6(n+1)。nは整数なので、n+1も正数になる。よって、6(n+1)は6の倍数である。したがって、3つの続いた偶数の和は6の倍数である。

づらづら長いですね。でも大丈夫です。式による説明の解答は構成が決まっています。

基本は3ブロック構成。

  1. 前置き
  2. 式の計算
  3. 結論

前置き

偶数は2の倍数なので、整数nを使って、2nと表される。3つの続いた偶数をnを使って表すと、2n、2(n+1)、2(n+2)となる。

1ブロック目は前置きです。ここでは2ブロック目の式で使う文字や、一つ一つ文字式が何を表すかを説明します。

これから私が使うnは整数ですよ。偶数は2nとしますよ。3つの続いた偶数は2n、2(n+1)、2(n+2)ですよ。

みたいに、2ブロック目の式で使う一つ一つの文字式の説明をして、前置きをします。

式の計算

よってそれらの和は、2n+2(n+1)+2(n+2)=2n+2n+2+2n+4=6n+6=6(n+1)
第2ブロック目は、前置きで指定した文字を使って、式の計算をします。式の計算は簡単ですよね。かっこを分配法則ではずして、同類項をそろえます。
ただし、最後は分配法則を逆に使って、6(n+1)とします。これは、6×(整数)の形ですね。

結論

nは整数なので、n+1も正数になる。よって、6(n+1)は6の倍数である。したがって、3つの続いた偶数の和は6の倍数である。
6(n+1)のかっこ内の数が整数であることを説明して、6×(整数)であることを確認します。nにどんな整数を入れても6の倍数だと分かります。
「したがって」以降は、たいてい問題文からの抜き出しです。
以上です。
式による説明はいろんな数や図形の性質を文字式で表しますが、解答の構成はこのように3つのブロックで決まっています。
2ブロック目の式を思いついてしまえば、あとは形式にしたがって説明文を仕上げるだけなのです。
この記事を書いた人
taiponjuk777

個別塾の講師(理•数)担当は小中、エリアは京都市。30代に入り学び直しを初め、高校までの勉強の重要性を確認。自習でinput、講師業でoutput→得たものは当然、教え子に還元いたしております。

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